とある高専生の編入試験体験記

編入試験の体験記を書いておきます。誰かの役に立てれば幸いです。

千葉大編入 試験編

編入試験当日あたりの記録です。試験に直接関わることをいろいろ書きます。

手続きとか

募集要項は最速で手に入れろ

千葉大学例年4月の2週目か3週目くらい (31年度入試は1月に早まってました)編入試験の募集要項が出ます。私はあらかじめ大学に電話をかけて募集要項がいつ出るかを聞いていたので、募集要項が出た日のうちに取り寄せの申請をしました。

この後にも少し書くのですが、受験の準備は基本的に複数校を同時進行で行います。そのため、何かを後回しにすると、手続きを忘れていて出願できなかったり書類の準備が遅すぎて出願期間を過ぎてしまったり...なんてことが起こる可能性が高くなってきます。

特に募集要項は出願や入試に必要な情報や書類がすべて詰まった一冊となっているので、発表され次第なるべく早く入手する必要があります。

平成30年度の募集要項はなぜかWebでの発表が例年と違うページだったので見つけるまでに若干苦労したのですが、いったいあれはなんだったんだろう...?普通に工学部のページから入試情報あたりに飛べば見れると思います。

テレメールの到着までにそんなに時間はかからなかったですが、なにせ募集要項の発表が新学期が始まってから(4月の2週目くらい?)なので1週間以内に届いても4月の中旬くらいになります...。一応余裕はあったはずなんですが、4月はなんだかんだ忙しかったのでけっこう焦りました。 農工大は前年度の11月ぐらいには出てるので準備が楽なんですけどね...。

4月からの受験準備はけっこう忙しい

他の大学の募集要項もだいたい4月から5月にかけて発表されるので、試験の日付を確認してどこを受けるかを正式決定したり、必要書類の申請を順次行わなければいけないです。学校の授業も始まってレポートなども普通に出るため5年生に上がってからは思っていたより忙しかった印象です。編入試対策もしなければいけなかったのであっという間でした。

千葉大学に関する手続きは学校に推薦をもらえるように申請を出すことと、書類周りの準備でした。出願受け付けが5月の頭に3日間しかないので、それまでに完璧に準備を進めなければいけないためかなり気を使いました。

余談ですが自分で書かなければいけない書類はコピーをとって3回ぐらい練習しました。やっぱり字は丁寧に書かれていた方が印象がいいんでしょうかね?(それでもあまり綺麗な字は書けなかった...)

忘れてはいけないホテル予約

私は遠方からの受験だったためホテルを予約する必要がありました。ホテルの部屋が埋まるのが怖かったため予約は2ヶ月以上前からしました。編入試験の時期は、高専生が大量に予約して部屋が埋まってしまう事態が普通に起こるらしいので早めに宿を探しておくのをオススメします。私は千葉駅 (千葉大がある西千葉の次の駅) 周辺にホテルをとったのですが、電車の遅延など万が一のことを考えれば西千葉周辺で探した方がよかったかもしれないですね。

編入試験前日

さて、一気に話は編入試験の前日になります。(それまでの試験対策については準備編に記述しました)

試験前日は午前中だけ授業を受けて、その後千葉に向かいました。

だいたい夕方前には西千葉駅に到着できたので試験会場の確認も兼ねて大学内を散策しました。

編入試験前日から当日の朝にかけて試験会場や待合室がどこになるか掲示板に掲示されるので、前日のうちに確認しておくといいかと思います。

私は西千葉キャンパスを一通り見て回った後にホテルに向かいました。

編入試験当日

ここからは試験当日の話です。おそらく皆さんが1番読みたいところだと思うのでなるべく細かく書けるように努力します...!

当日は直接待合室へ

前日に掲示板で待合室を確認していたにもかかわらず、千葉大学に入っていくスーツの人たちと一緒に歩いて行った私は掲示板の前についてしまいました。

普通に当日まで待合室を確認してない人が多いみたいなので前日に確認済みの人は自分を信じて直接待合室に向かいましょう。

みんなの服装

これも結構気になる項目だと思うんです。実際私も持っていくカバンでけっこう悩みました。

結論から言うと、 服装は基本的にスーツ、カバンは何でもいいみたいです 。さすがにスーツ以外を着ている人はいませんでしたが、カバンは人によって自由度が高かった印象でした。スーツに合わせてビジネス用のカバンを持って来ている人もいましたし、普段使いのおしゃれなリュックの人もいました。

待合室に入ってから

待合室に入ってからは皆さん無言でした。各自志望動機を思い出したり、口頭試問に備えて勉強している人が多かったと思います。私は緊張で勉強する気になれなかったので、志望動機の確認をした後はスマホを触っていました。(特に待機中の禁止事項を伝えられなかったのでスマホや水分補給も大丈夫のようでした)

時間になると試験補助の方がやってきて、受験番号の最初と真ん中の人から2人ずつ、2部屋で面接を行うことを説明していました。その後、最初の2人が試験補助の方について行って他の人たちは待機という感じです。

10分おきぐらいに2人ずつ呼ばれていくのですが、間隔は後になるにつれてだんだん長くなっていました。

口頭試問

いよいよ私の番となり、試験補助の方に連れられて試験会場のある部屋の前まで行きました。余裕を持って次の番の人たちが呼ばれるので、前の面接が終わるまでは待機しなければいけません。

教室に入ると面接官の方が3人座っていました。受験番号と名前を聞かれた後、真ん中の方が進行役となって口頭試問が開始されます。

まず初めに、志望動機などに関しての質問をされました。ここまでは普通の面接と同じような感じです。質問は以下のような内容でした。

  1. 志望動機
  2. なぜ千葉大学でないといけないのか
  3. 卒業後はどうするのか(大学院まで行く場合はその後の進路)
  4. TOEICは受験したか(受験している場合は点数)
  5. TOEICのために勉強はしたか
  6. (志望動機で留学の話をしたため)留学のために何か特別に勉強はしているか
  7. 卒業研究は何をしているか
  8. 卒業研究に使っている今までに高専で習った内容は具体的に何か

質問に対しての私の回答はだいたいこんな感じでした。

  1. 入学後に入りたい研究室があることやカリキュラムに魅力を感じたこと、国際交流が盛んである(留学に行く人が多い事や海外の協定校が多く留学生を多く受け入れている)ため
  2. 研究室と国際交流について志望動機と同じような感じ
  3. IT関係の企業で働きたい(特に深く突っ込まれませんでした)
  4. 600点
  5. 普段からTOEICに向けての勉強をしている(本当はしてないんですが...)
  6. 想定外の質問だったため苦し紛れにTOEICを定期的に受験していると答えました(面接官の方も微妙な反応だったので何が正解なのかはわかりません)
  7. まだ卒業研究のテーマが本決定していない時期だったため研究する予定の内容(結局受験後にテーマは変更されました)
  8. 本格的に研究に入っていないので具体的には答えられないが一つあげるならプログラミング

この辺の内容は例年ある程度同じようなことが聞かれているようなので対策ができるのではないでしょうか。

そして、最後に口頭試問が行われます。が、ここで予想外の事態が起こります。それは、口頭試問では必ずしも問題集などに書いてあるような問題を解かされる訳ではないということです。

出題は面接の延長のような雰囲気で、その場で面接官から質問が飛んでくる形でした。

テンパっていたこともあって出題内容がうろ覚えなのですが、以下のような感じでした。

  1. 志望動機で音声に関する研究を行なっている研究室にいきたいと言っていたが、音声に関する研究で役立つ数学の内容は何だと思うか
  2. (1に対してフーリエ変換と答えたので)具体的にどのような場面で用いられるか
  3. sin波をフーリエ変換した後のグラフを黒板に記述
  4. (1と同じ理由から音についての質問で)人間の声の周波数は大体どれくらいの範囲か
  5. 昼と夜では夜の方が音がよく聴こえるがなぜか(4に続いて他の質問をしようとしていましたが4に答えられなかったので質問を変更されたようでした)

質問に対しての解答は大体以下のようだったと思います。

  1. フーリエ変換
  2. 声の周波数ごとの成分を調べたい時に用いる
  3. 周波数は1つなので、縦に1本線を書くだけだったのですがなぜか3本書いてしまう(質問した方がその場で「なんで3本になるの?周波数は1つなんだからどういう形になる?」というフォローを入れてくださったので最終的には答えにたどり着きました)
  4. 具体的に声の周波数は分からないが人間の可聴領域は20~20kHzなのでその間にあると思う
  5. 気温が低いから(その場で違うと言われたため最後は分からないと言った)

質問は事前に準備してあるというよりかは試験官の方がその場で考えているようでした。正直言ってしっかりと解答できたという手応えは全然なかったですが、可能な限り「分かりません」の一言のみで終わってしまわないようには気をつけました。また、最後の質問に関しては答えられなかったので口頭試問終了後の質問タイムで解説をしていただきました。(合否にはおそらく関係なかったと思いますが多少印象が良いのではないかと思ったため)

全体的な雰囲気としてはそこまでピリピリしていたわけではありませんでした。程よい緊張感で受け答えができたと思います。

受験終了後に別室で口頭試問を受けていた他高専の方と話をしたところ

のような内容を聞かれたと言っていました。この2つなら完全に答えられたのに...(笑)

ローレンツ力や行列の固有値なんかは事前に用意されていた問題だと思われるので試験官によってどういう面接になるかが全然違うという可能性もありますね。

おわりに

以上が試験編の全てになります。演習問題をひたすら解いた口頭試問対策はなんだったのかという気持ちも無くはないですが、フーリエ変換や人間の可聴領域なんかがパッと思いついたのは間違いなく試験勉強してたおかげだしなぁ...

さて、まとめとして最後に皆さんに伝えたいことは一つだけです。

編入試験対策は入念すぎるほどにしておきましょう。

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